建築塗装<下地&下塗>

2015年04月24日


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着工中の現場の近隣のお宅から声がかかり、お家を拝見すると写真のような状態でした。。西側の外壁は塗装後5年なのだそうです。
奥さんはひび割れを気にされていましたが、現況を見ると外壁の色が濃淡色に変化していることも確認できます。原因は一目瞭然なのですが・・お客さんを目の前でしかも塗装後5年となると、言葉を選びながらの説明になりますよね。
まあここはネット上なので、何時も通り辛口で書かせて頂きます。
まずはひび割れ、やや太目のヘアークラック0,40mmくらいなのですが、下地処理をせずに外壁の下塗りをした結果ですね。外壁の下塗りは、シーラーかフィラーの2種類があり主流は微弾性フィラーです。この下塗り材は重くネバネバした材質で、平滑塗りでもメーカー指定の稀釈率は6%と作業性が悪いのです。そこで安い塗装をしている業者(下請)は、稀釈率を上げ(水で薄める)て作業効率を良くします。その結果、ヘアークラックを埋めることが出来ずに数年後にまた現れるのです。当社では下塗り作業前にヘアークラックだけ刷毛で塗布しておいてから、下塗り作業をしているのでクラック部は下塗り2回塗りとなっていますし、稀釈率も守っていますので10年後でもこんなにハッキリヘアークラックが戻ることはありません。
下塗りをシーラーにした場合は、さらに丁寧な下地処理が必要となります。

外壁色の濃淡への変化が現れるのは、塗装の腕が悪い?もしくは雑なのか?手抜きなのか?です。
原因は、上塗りの塗装を平滑にしていないこと、塗り繋ぎ部分の乾きを計算せずに塗り重ねたこと、上塗りが1回塗りで仕上げとしていることが考えられます。
外壁塗装2回塗りの場合、下塗り1回、上塗り1回となりますので、数年でこの結果は当然でしょうね。工事費も安いのですから当然手間も安いので、施工を楽に簡単に速く仕上ることが求められます。
見積書に外壁3回塗りと記載してあってのこの結果は、お気の毒ですがお金を払う価値はないですね。
ワタシなら予算がなく施主の希望で外壁2回塗り仕上げしても、こんなに酷い塗装はしないですね、最低でも塗り繋ぎを出さず、クラックは見えなくし、塗料の経年劣化だけで納めます。

ご相談の回答
「ただ安いだけの業者だとこんなもんですね」
「安くはないとすれば手抜き業者ですね」 となります。

どんな業者に頼んでも塗替え直後は同じに見えるのが、塗替え工事の手抜きが多い理由なので、業者の選択は慎重になさるのをお奨めする次第です。







abebito at 07:31

2013年09月11日

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以前にツタの吸盤の撤去方法について記事にしていますがhttp://blogs.yahoo.co.jp/abebi_yokohama/35508301.html今回はご覧のように凹凸な外壁です。
このまま塗ってある外壁もたまに見かけますが・・当社では完璧に復旧します。
凹凸面の吸盤(根っこ)の撤去にはスクレッパー、カッターナイフ、ペーパーサンダーは使えません。
無理に使うと凹凸パターンを削ってしまい模様が変わってしまいます。
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こちらが根っこ撤去後の写真です。
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その後、下塗り、中塗り、上塗りと仕上ると凹凸模様はそのままで根っこの跡は消えます。
「根っこは取れないんだよね~仕方ないからこのまま塗っておくよ」ってな職人もいますが・・・
ちょっとした手間を面倒臭がるとロクな仕上げになりませんです。
 
 


abebito at 06:45

2013年06月14日

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窯業系サイディングボードの下地調整中に撮影しました。
以前の塗替えは弾性系塗料で仕上げており、写真のように剥離した部分を何か所か確認できました。ケレン作業をしておいてから高圧洗浄をして乾燥後に作業を開始します。剥離箇所を再度確認して塗膜の毛羽立ち等があれば研磨します。その後埃を払ってから浸透性シーラーを塗布(写真では白く塗られていない部分)し、乾燥後に指触でチェックし、場合によってはもう一度塗布します。そして下塗り塗料を捨て塗り(白い部分)して下地調整(素地こしらえ)の完了です。
この後に通常の外壁塗替え作業が始まります。下塗り1回塗り後に上塗り2回塗りして外壁の完了となります。
因みに、高圧洗浄後にこの作業をせずに外壁塗替え作業に入っても、仕上がりに何ら変化はありませんが、変化は数年後、早い場合は数か月で現れます剥離という形で・・
 


abebito at 07:28

2011年08月11日

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ラップサイディング平滑仕上げの続きです。
上の写真は、下地調整を終えて下塗りシーラーを塗布した場面ですが、記事の都合でツタのあった外壁を撮影しています。下地調整とはツタを剥すことだけではなく、退色や艶落ちだけの部分の目粗しも含んでいますので、平滑仕上げの外壁は全面ペーパーがけをしています。
この作業後に高圧水洗、水分乾燥後に下塗り塗装、中塗り塗装、上塗り塗装で仕上げます。

窯業系サイディングの下塗り塗料は、ざっくりですが3種類から選択できます。
1、1液型浸透形カチオンシーラー (弱溶剤)
2、2液型浸透形エポキシシーラー (弱溶剤)
3、1液型エポキシ変性カチオンフィラー (水性)

1缶当たりの塗料代も性能もこの順序で上がっていきますが、1缶辺りの塗布量が多いカチオンフィラーは、シーラーの2~3倍の使用量となり更にコストが上がります。
こちらの現場では、2液型浸透形エポキシシーラーを使いました。その訳は平滑仕上げの場合、厚付になるフィラーでは塗肌に違和感ができるため(凹凸のあるサイディングならOK、但し高価)、残るは2種類のシーラーとなり作業性及び塗肌&コストに大きな差はないので、1液型より性能に期待ができる2液型浸透形エポキシシーラーを選択したのです。

続く・・


abebito at 07:25

2011年08月10日

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平滑仕上げのラップサイディング外壁にツタが装飾されておりました。
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あのままでは塗装はできません、とりあえず葉と茎を剥した場面ですが、何かにツタって成長するツタは先端が吸盤になっているので、剥しただけでは吸盤の痕が残ってしまいます。
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隙間に喰い込んだ茎をカッターナイフで1本づつ切り取り、吸盤の痕は大きなものをスクレッパーで除去してから、ペーパーサンダーにて研磨しました。この作業を丹念にしておかないと塗装後にケバケバした吸盤跡が出てしまい見苦しくなってしまいます。因みにここまでの作業で半日かかりました。
塗装後の完了写真は後日アップへ回し、外壁のツタについてもう少しお伝えします。
こちらの現場の場合、平滑仕上げの外壁なので吸盤の完全撤去が可能でしたが、凹凸のパターンの外壁の場合はかなり難しい作業になりますし、場合によっては完全撤去は無理なこともあります。
外壁が磁器タイルやレンガなどの塗装を必要としない外壁でない限り、ガーデニングでのツタによる建物の装飾は避けた方がよいと塗装屋は思うのでした。


abebito at 08:01
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